ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

ターミネーター

TV東京の「ターミネーター<デジタルリマスター版>」を見た。


私はけっこうターミネーターマニアなので当然チェックした。が、新しくしたということは当然、吹き替えも新しいわけで…。なんというか、不必要な再編集と過保護な翻訳としょっぱい吹き替えでひどいツマンネー映画に成り下がってた。


まず玄田哲章。確かに今時シュワちゃんといったらこの人だけど、あのターミネーターシュワルツェネッガーは大友龍三でなければだめなのだ。あのド低い声で「うるさい馬鹿野郎」と掃除のおっさんを怒鳴るのが不気味でいいのだ。


あとリースの声は絶対に田中秀行じゃなきゃだめだ。なぜなら田中のヒーロー声で締めないとリース役の人のアホづらがばれるからだ。というか田中秀行じゃなかったからリースのアホづらに初めて気づいたんだけど…。なんかいつも口が半開きなんだよなぁ…。


そしてサラ・コナーも当然、松本梨香じゃだめだ。私はもともと松本梨香を評価していないのだが、特にこのサラ・コナーはだめだ。劇中、それまでリースに守られ続けていたサラが、リースの負傷によって自分で自分とリースを守らなければならなくなるシーンがある。いわばサラがそれまでのただの若い女から「戦士」に生まれ変わる重要なシーンなのだが、松本はこのシーンの芝居が全然ダメなのだ。


確か前のサラは吉田理保子戸田恵子だったと思うけどこのサラは良かった。重傷を負ったリースに向かって「立って!立つのよ!」と叱咤する芝居は、サラの「変身」を見事に表現していて未来のサラの姿が目に見えるようだった。それだけに松本サラは最後まで「ただの女」の域を出ておらず、非常に残念だった。


あとなぜか重要な設定のはずの「スカイネット」という言葉がほとんど使われなかったのが非常に残念だった。というかリースがついにサラの前でこの言葉を口にしてないから…ジョンに歴史の説明できねーよ。きっとスカイネットとかいうネット会社かなんかあってそれに対する配慮なんだろうな。迷惑な話だ。


まぁ一度新しくなったということは、今後ターミネーターといったらこれが放送されるわけで、余計なことしやがってと実に胸糞悪い次第。