ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

ラッキーキャプテンラビットキングは若い子向け!

古くは「ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ」そして新しくは「ティーンタイタンズ」に代表されるように、どうもアメリカアニメには”ティーンズ物”と呼べるようなジャンルがあるらしい。特徴的な共通項はこんなかんじ。

  • ターゲットの視聴者も作品の主人公も十代。
  • ピザを食う。
  • パーティに行く。
  • 学校のクラス内に階級対立がある(おしゃれ・体育会系vsオタク・文化系)

タートルズタイタンズが学校行ってないのはご愛敬。クラス内の階級対立は近年のアメリカンティーンズ物(ドラマ含む)には不可欠な要素らしい。いわゆる日本のアニメ・マンガでいうところの”学園物フォーマット”と似てるけど学校が主舞台ではないのが大きな違い。逆に、学校内の出来事にのみ絞った「リセス 僕らの休み時間」みたいなアニメもあるけど多分これは例外だろう。


で、面白いのは、このフォーマットを既存の作品に当てはめてティーンズ物に変換したアニメがあること。「X-MENエボリューション」しかり「バットマン・ザ・フューチャー」しかり。最近では「ラグラッツ・ザ・ティーンズ」なんてのもある(赤ちゃんだから面白かったはずの主人公を成長させて意味あるんかなぁ…)。


要は旧作のネームバリューと設定とキャラクターを丸ごと再利用してティーン向けの”別物”を作っちゃってるわけなんだけれども、これはとてもうまいコンテンツの転がし方だと思う。番組としてのハズレが少なくなるし”ティーンズ版”から入ったファンを”元祖版”に導くことでコンテンツの寿命が飛躍的に延びる。


日本もこれを取り入れたらいいのにと思う。今は旧来通り、ある作品の続編や類する作品を作るときは世界観の再設定から始めようとするけど、これだと新作ごとに世界観の断絶が起きてしまい旧来のファンを脱落させる危険性がある。新作でファンがつけばいいけど、新作として作ったアニメが新しいファンを獲得できず古いファン層もふるい落としてしまい、視聴率が取れず放送枠が朝の5時に移動して打ち切り、なんていう実例はこれまでいくつもいくつもあった。


だからこれらのリスクの回避法として”限りなく旧作と同じな別物”を作ったらいいと思う。そうすれば例えば、ガンダムに迷走的な続編ができたりファンの世代間でおかしな対立が起きたりするようなこともなくなるんじゃないだろうか。