Zガンダムを観てきた
11月1日の映画の日にレイトショーで観てきました。客の入りは3割程度。前作をレイトショーで観たときは6割方入ってたから今作は前作ほどは注目されてないのかな?やっぱり枕営業騒動がピークだったんですかねぇ。以下感想。
本編は前作よりも総集編風味が強くてストーリーとしては破綻している。わーっとキャラクターが出てきてわーっと終わっちゃった感じ。”新約”しようにも展開がどんどん流れてしまうから新しく解釈できる要素が少ないのは残念だった。
「恋人たち」というサブタイトルのわりには男側は地味で、目立っていたのはいつも女側だったからどちらかというと「女たち」というサブタイトルの方が正しいかもしれない。
男たちの地味ぶり例
- アムロ:新約アムロは女々しくないから普通にヒーローなお助けマン。序盤で出番終わり。
- シャア:やることが全部後手に回って結局何もしてない(笑)。山場はブライトとのオヤジ会話と、レコアとの恋人フラグを潰すところ。
- ジェリド:「汚名返上」発現にはニヤリとしたけど基本的には数分出てきてマウアーに守られるだけ。もちろんマウアーは死亡。下げちんだねぇ…。
逆に印象に残った男たち
さてでは映画の中心である女性陣はどうだったのかというと…。まず、ゆかなフォウは、フォウには不可欠の「神秘性」がなくすっかり普通の苦悩系キャラクターになってた。これは残念だった。やっぱり女の声なら誰でもいいってわけじゃないんだよなぁ。
他の人について。ベルトーチカは見事なまでにアムロオタクの嫌な女で、ファは声が変(あんなアニメ声を使うのはどうかしてる)、レコアはほとんど昔のまま、ハマーンは貫禄がつきすぎててほとんどボーグ・クイーン(笑)。全般的にベテラン声優はベテランたる理由があるんだなという印象だった。
でもサラだけは別だった。というかこの映画の主役はサラだったと思う。池脇千鶴の演じるサラはフォウとは違いあくまでも根本は普通の女の子で、だからこそ感情を抑えシロッコに狂信するさまやカミーユの優しさに触れて戸惑う様子に悲劇性が感じられた。ネット上での評判はいまいちのようだけどやたらと感情を露わにするだけが声の芝居ではないと私は思う。
これはシロッコにもいえることで、島田敏が終始低い声でしゃべってるのでシロッコがすごく地味なキャラクターに見えるんだけど、これは”高い声が出ない”ということではなく”教祖としてのシロッコ”を表現してたんじゃないだろうか。なんかね、新約シロッコは怖いんですよ。”全部分かってる”風で。
さて、映画はアクシズ勢力が出てきたところで終わり。次回作は「誰も知らないラスト」らしいけど個人的にはカミーユの運命より逆シャアに繋がる何かを残して欲しいと思う。