ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

ジェトロの調査力は伊達じゃない!

アメリカではナルトが人気でワンピースはさっぱり」なんていう海外の情報を今まではニュースサイトや人づてに知って「ああ〜あの国ではそうなんだ」なんて薄ぼんやりと思っていたもんですが、そんなものを吹き飛ばす、決定版といえる海外事情の情報源がありました。日本貿易振興機構ジェトロの調査レポートです。


調査レポート - コンテンツ - ジェトロ
http://www.jetro.go.jp/industry/contents/reports/
ビッケに関する情報を探してて見つけたんでドイツを例に見てみましょう。


ドイツにおけるコンテンツ市場の実態(2009年3月) PDFファイルより
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000040/05001678.pdf

ドイツでの日本製アニメの人気は非常に高く、地上波放送で放映される日本製番組のほぼ全てをアニメ番組が占めしている。「アルプスの少女ハイジ」、「小さなバイキング ビッケ」といった幼児・子供向けの古典的作品に対する人気が依然として高いほか、若年層による新作への需要もあることから、日本製アニメ番組の放送は今後も安定して推移することが確実である。


ドイツでは同じアニメ作品を複数局が同時期に放映するほか、一日で数話を連続して放映、最終回を迎えたのち、再び第1話から放映を続けるといった特徴があり、これらドイツ特有の放映スタイルが日本製アニメ番組の総放送時間を押し上げる結果となっている。
内容をみると、公共放送が放映する「アルプスの少女ハイジ」、「小さなバイキング ビッケ」など幼児・子供向け作品のほか、民放各局が放映する「ワンピース」、「ポケットモンスター」、「遊戯王」など比較的新しい小中学生向けの作品が中心となっており、深夜枠を活用した若年層・大人向けのアニメ作品は少ない。
日本製アニメ番組を放送する地上波放送局にはTele 5、RTL II、ZDF、KI.KA、Kabel 1などがある。Tele 5、RTL II の2 局は日本製アニメ専門の放送枠を設定しており、月曜から金曜まで毎日帯放送として同じアニメを連続して放送している。なかでもTele 5 は「ワンピース」、「遊戯王」などを毎日大量に繰り返して放映しており、日本製アニメの放送時間に占めるテレビ局別シェアでは常に4 割以上をキープしている。
公共放送のZDF(公共第2 放送)および同局とARD(公共第1 放送)が共同運営する子供番組専門局KI.KA も日本製アニメ番組を放送するが、作品は「アルプスの少女ハイジ」、「小さなバイキング ビッケ」に代表されるかつて制作されたものであり、新しい作品は放送していない。
VOX とMTV は2007 年まで日曜枠や深夜枠を活用して若年層むけのアニメ番組を放送していたが、2008 年からは中断している。

ほんの一部の抜粋でこれ。凄まじい情報量です…。このファイルによるとビッケは06および08年度ではKI.KAとZDFの二つの放送局で放送されていたようです。07年度はZDFのみだったので放送時間十傑からは脱落。しかし何年(というか何十年か)にも渡って再放送が何度も何度も繰り返されてるわけで、ビッケがドイツの国民的アニメとして根付いているのがこれでよく分かります。


でもビッケは放送時間トップのアニメではないんです。06-08年度を通して圧倒的に再放送されているのは意外にも「ワンピース」なんですね〜。ポケモンドラゴンボールZよりも強い。北米で人気ないから「ワンピースは海外ではだめなのかな」と安易に思っていましたがそんなことはないという。このジェトロの調査レポートはこういう目から鱗の情報が満載です。面白いですよ〜。ちなみにフランスではやっぱりナルトが人気でワンピースはさっぱり(笑)。不思議であります。