ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

THE MANZAIを見た

結局「面白いのと上手いのは違う」ということなんだろうな。バラエティ番組的に面白いのはHi-Hiだった。場の空気を全部味方にして圧倒的に面白かった。でもTHE MANZAIM-1と同じく『漫才技能審査場所』なわけで、たまたま勢いに乗って面白さを爆発させてるコンビは基本的には対象外。まぁ決勝トーナメントまでならそれも許されるとしても、最終決戦となるとそうはいかない。勢いなんかより、とにかく漫才として成立してて、漫才として上手じゃないといけない。なんたって『漫才技能審査場所』なんだから。思えば、一番高い(=一番ウケた)点数ではなくネタの間の平均点を『ワラテン』としたのはまさに『漫才技能審査場所』の象徴だったと思う。THE MANZAIは平均よりどれくらい上の漫才ができるかを競うレースで、コンビの爆発力(=タレントとしてのパワー)を評価する大会ではなかったのだから。


しかし、となるとここに一つ矛盾が起きたことになる。「優勝したコンビよりも、勢いに乗っていたコンビの方が結果的にはバラエティ番組的に面白いし売れる」というのはM-1で何度も何度もあったこと。ところがフジテレビは優勝した方に番組を与え大プッシュもするという約束をもうしてしまった。『上手い漫才』をしたコンビの作る番組が『面白い番組』になるんだろうか。これは凄まじい金額の予算と、それに関わる全ての人の人生がかかった、壮大な実験だ。パンクブーブーはとんでもない崖っぷちに立たされたといっていい。勢いのあったコンビが他局で売れていく中で、もしフジテレビを挙げての肝入りで始まったその番組が少しでもヒットしなかったら、全ての名声を失いかねないのだから…。