ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

「ダークナイト」を観てきたのだ

先行上映観てきてから一日経って、なぜタイトルに「バットマン」をつけないのか分かってきた。このタイトルにはバットマンを現す「闇の騎士」とジョーカーの作り出した「暗黒の夜」の二つの意味があるんですな。そして割合的にはジョーカーの分の方が圧倒的に大きい。つまりこの映画はジョーカーの物語なのであります。だから私のように「ビギンズ」的なバットマンの大活躍を期待し、バットマンサイドからの見方をしていると「あれ?あれ?」と違和感を感じながら観ることになる。今は本公開されたらジョーカーサイドからもう一度観直したい気分がふつふつと湧き上がってきております。しかし凄いジョーカーだった。人間への絶望をただ確認するためだけに犯行を重ねてるような、そんなもの悲しいジョーカー。やってることは凶暴で残忍なのにどこか憎めないのがまた不憫で…。ヒース・レジャーが亡くなったことであのジョーカーを観られることは二度とないけど、もうあの悲壮感漂うジョーカーを観なくて済むと思うと少し救われる気もします。


追記:なんかこの映画のジョーカー=ヒース・レジャーを見て引っかかるものがあったんだけど急に分かった。田宮二郎だ。「白い巨塔」でのどこか人間的な弱さを感じさせる財前五郎と最終回放映前の死。うーんなんか重なるものがあるわ。