ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

ジェニーはティーン☆ロボット ファンフィクション(2)

「Life of me who reversed」その2


体が潰され、引き伸ばされる感覚。ジェニーは亜空間のただ中にいた。視界の端を何か光るものが猛烈な勢いで通り過ぎていく。
「あれは、星…?」
亜空間加速装置=ワープドライブはウェイクマン博士がジェニーのスピードアップのために開発した発明品だった。空間をねじ曲げて進むワープドライブは、ジェット加速と違い地球の裏側にも瞬間的に移動できる。
「今…どこなんだろう…そうだ、コントロール…しなきゃ…」
壁にぶつけられたショックでワープドライブはどこかに変調が起きたのか、亜空間は一定の形を保てなくなっていた。ジェニーは体を圧縮され拡大されながら、ぼんやりする頭でマニュアルを呼び出した。
「出口を…イメージして…」
ジェニーは頭の中で丸い輪のイメージを作り、それをくぐるような映像を思い描いた。これがマニュアルに載っている停止方法なのだ。だが空間の出口は現れなかった。
「もっと、強くイメージしなきゃ…せーの、んんっ…!」
ジェニーは眉間に力をこめると強く映像をイメージした。すると髪についているワープドライブから前方に丸い光の輪が照射された。ジェニーはその輪の中に吸い込まれると気を失った。

〜続く〜