ふとんのなかから

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にかかったあとだらだらしている人のブログ

実写版「小さなバイキングビッケ」を見てきた

本放送は見てませんが幼児の頃、アニメ絵本で石運び競争の話を何回も読んで「人間、頭を使って生きないといかんのだな」と思ったのを凄くよく覚えています。というわけでビッケは私の原点だったりします。したがいましてその実写版が公開されるとあっては行かないわけにはいきません。さっそく青山劇場の「第18回 キンダー・フィルム・フェスティバル」にGOであります(席についてしばらくしたらスカポン太さんが偶然通りがかったので一緒に鑑賞)。


実はこういう、予備知識が要求される作品はあらかじめ予習しておくと楽しさが倍増します(歌舞伎見に行ったとき勉強した)。今回はナントカ動画で何話か見ておいて本当によかった。何てったってこの映画のアニメ再現度は半端じゃありません。ビッケがそのまんま!バイキング船がそのまんま!!ハルバルもそのまんま!!!ファクセもチューレもスノーレもウルメもそのまんま!!!!みんなアニメから飛び出てきたみたい!!!!!凄すぎる…。またキャラクターがそっくりなだけじゃなくてめちゃめちゃうまいことアニメ版のシーンを再現してるんですよ。ビッケが鼻こすりをやったあとちゃんと背景に☆が飛ぶし(笑)!!!!!石運び競争のシーンは言うに及ばず、チューレとスノーレがアニメ版と同じく喧嘩ばっかりしてたり、いじわるスヴェンの船がアニメ版と同じく三隻だったり、スヴェンに追われて漕ぎ手のリズムがバラバラになったり(アニメ版だとビッケが音頭を取ることを思いついて船のスピードがアップする)、ファクセが嫁について語るシーンもアニメ版と全く同じだったり(二頭のアシカまでいる!!)、ビッケがのこぎりエイで脱出したり、アニメ版エンディングの水上スキーが思わぬ形で出てきたり、凧で飛んだり、もう映画の全てのシーンにビッケ愛が満ち満ちてます。ストーリーも笑い所満載で最初から終わりまでずっと楽しいし、これほど完璧にリメイクした実写映画はたぶんないと思いますね。脚本がある程度オリジナルな分「ウォッチメン」すら越えているかもしれない。これは大人も子供も見ないとだめですよええ。実際会場で子供大喜びだったし。というか正式な形で日本公開しないといかんと思うなぁこれは。こんな素晴らしい映画をこのまま埋もらせてしまうのはもったいなさすぎる。何とかして欲しい…。見られるチャンスはあと二回しかないのでぜひたくさんの人に見てもらいたいところであります。


個人的に一番テンション上がったのはスヴェンがちゃんと右手にトゲ付き鉄球持ってるところ(笑)。あのいかにもアニメっぽい演出をまさか本当にやるとは…ドイツ人凄すぎます。


アニメっぽい演出といえばゴルムが「感激ぃ〜!」て言いながらジャンプして足を打ち鳴らすアレはさすがに再現できなかったのかな(笑)。あれがないのはちょっと残念だった。あとチッチ(名前が変わってたけど忘れた)がなぜかやたらとアホな子になってたんだけどあれは何でなんだろう。


ライブ吹き替えはたまに聞き取れないところもあったけどほとんど違和感なくて普通に日本語版を見た気分だった。思えば1500円であれが見られたというのは豪華すぎる。有名所は戸田恵子だけとはいえ声優十人ぐらいで65分間休みなしのライブ吹き替え…えらいものを見たわい。

第18回 キンダー・フィルム・フェスティバル その他の出し物

・子供たちによるヒップホップダンス
スカポン太さんが幼女に釘付けでした。


英国アカデミー賞アニメーション部門受賞作品「まいごのペンギン」
山ちゃんのライブナレーションつき3D CGアニメ。人間ぽい動きをするペンギンが大変かわいい。随所にイギリスっぽいユーモアシーンがあって楽しくも最後には感動するなかなかいい話。


・「ジョアンニの自慢のパパ」
イタリアの3D CGアニメ。戸田恵子・山ちゃん・佐久間レイの本職組になぜかジョン・カビラが加わるという豪華配役のライブ吹き替え。遭難して帰ってきた船乗りの父ちゃんはゲーハーブーデーでジョアンニの理想の父親像と違ったがそんなことはなかったぜ!という話(笑)。ビッケも含めて三作品とも海がテーマだったようです。


世界の楽しいアニメを上映するキンダー・フィルム・フェスティバルはまだまだ知名度が低く、もっともっと子供にも大人にも見て欲しいと実行委員長の戸田恵子さんが言ってたので、皆さん機会があったらぜひ行ってみてください。